八、人獣の××今でもある

人獣の××ということも、 古くから今に至るまで行われている。ただ昔は、×××××で獣や鶏を×××のが、今では迷信のために×××というだけの相違である。これも誰でも知つてゐることではあるが、我国の一番古い法律とも云ふベき大祓のうちには、牛婦、馬婚、鶏婚などを禁じたことが載せてある。

昔は紀州の高野山では、猫と鶏を飼ふことを、堅く禁じていたが、これなどもその理由は、×××××××坊さんたちの悪戯を防ぐためであつたと言はれてゐる。狼は執念深い獣で、×××××××××××××××××××いつ迄もその人間を覚えてゐて、必ず仇を返すが、それを免れるには、男女とも自分の秘し処を狼に見せると、忘れてしまうと古い本に書いてある。

然し、これが果して事実か否かは実験したことがないので保証は致しかねる。更に狼が産姉の臭ひを好み、よく産婦を襲ふといふことは事実らしい。それから狼が、人の子を育てるといふ話も事実で ある。これは仔を持つてゐた母狼が、その仔を狩人に捕られると、乳が張つて来て非常に苦しむ。こ の苦しみから脱れるために、人の子を咬へて来て育てるのだと聴いてゐる。狐や蛇が人と××××××儲けるといふ話は、全く伝説であつて事実には無いことである。生理学的に人畜の××××××××××××これがために 妊娠するといふことは絶対に有り得ぬことなのである。